東京ガス様では「ガス臭い、臭うような気がする」などというお客さまからの各種通報に対し、最新かつ緊密な情報ネットワークを活用した保安体制を敷くことにより、お客さまや地域社会の安全確保に全力を挙げて取り組んでおられます。
当社のV.NETWORKS@Webは2005年4月から、同社の「保安指令センター」と「ガスライト24」に導入され、お客さまからの通報を受けた後の緊急出動の迅速な対応に、このネットワークカメラ配信システム(東京ガス様ではコミュニケーション・カメラと命名)が大きな役割を果たし、高い評価をいただいております。
お客さまからの各種通報が保安指令センターに入ると、自営のマイクロ無線回線を使って同センターから、24時間対応可能な出動拠点に出動指令がでます。この出動の際に、威力を発揮するのが同社に導入されているコミュニケーション・カメラです。
保安指令センターは2005年4月から8月にかけて、6ヶ所のガスライト24にあった受付・指令部門を統合し、開設された組織です。従来は受付・指令と出動拠点が同一場所または近接しており、面対で直接指示をするか、電話等の音声を使って処置要員の所在の確認・出動指令を行っていました。しかし、統合するにあたっては、音声だけの指令・指示では、処置要員相互の意思疎通、また、効率・迅速・緻密な対応に問題があるということで、安全水準のさらなるレベルアップを図る狙いで、コミュニケーション・カメラが導入されました。
1.所員の健康状態が映像で確認できるために、健康管理上も有効である。
2.音声だけでは、拠点内の限られた情報しか把握できなかったが、映像だと一目瞭然である(電話中・待機している人員数等)。したがって、他の拠点への出動指令や指示等の次なる対応が速やかに行える。
3.音声だけでは、居るはずなのに電話が通じないケースが重なると、不安になったり、心配になったりするが、映像だとそうしたことがない。
4.「保安指令センター」と「出動拠点」、または「出動拠点」同士で映像を見ることができるため、相互の状況を把握することができ、臨機応変な応援体制を敷くこともできる。
導入に当っては、次のことが必要要件となっていました。
1.使用状況が、保安のためのコミュニケーション=N対Nであること。(1対Nの監視システムでないこと。)
2.カメラ信号を自営のマイクロ通信回線に乗せても、必要とする動画映像が得られること。また、他の様々なインフラのための信号に影響を与えないこと。
コミュニケーションカメラ導入会社の選定にあったては、競争入札が行われました。その結果、以下の(1)〜(3)の理由で日本 VICTOR のネットワークカメラ配信システムV. NETWORKS@Webが採用されることになりました。
(1)最大100クライアントへのカメラ映像配信が可能
採用での大きなポイントになったのが1.でした。各社ともシステムの設計思想が監視カメラ=一方通行の1対Nであったのに対し、当社のシステムはN対N=双方向のモニタリングに対応できるという要件を満たしていました(最大100クライアント)。さらに将来のシステムの拡張に対しても柔軟に対応できることが大きな魅力につながりました。
(2)ストレスのない動画映像を提供
2.の条件については、ネットワークトラフィック軽減機能により、ストレスのない動画映像を提供でき、他の信号にも影響を与えないということが重要なポイントとなりました。
(3)Webブラウザ上でのカメラ制御が可能
カメラが設置された双方共に、きめの細かい現場状況の把握が欠かせないために、Webブラウザ上でのカメラのズーム・パン・チルトが可能なネットワークカメラ配信システムV.NETWORKS@Webの特長が高く評価されました。
・保安指令センター … 6台
・南部ガスライト24 … 8台
・中央ガスライト24 … 6台
・東部ガスライト24 … 13台
・西部ガスライト24 … 11台
・北部ガスライト24 … 10台
・神奈川ガスライト24 … 16台
カメラ:ネットワークカメラ … 70台
サーバ:ラックマウント型サーバ … 2台
ソフト:V.NETWORKS@Web … 2本
とにかく、お客さまの安全に関わる重要な部門にいるわけですから、ことある毎に安全水準の向上を図るべく様々なことに取り組んでおります。導入してほぼ1年になるコミュニケーション・カメラにつきましても、導入して良かったと評価を致しております。なんと言っても声を中心とした情報のやりとりより、情報量、伝達スピードが格段に向上しますから、我々が目指す「安心・安全・信頼」に貢献していると思っております。いまでは、相互のやり取りの際、映像があるというのがあたり前になってきております。今後も必要不可欠な情報インフラの一つとして更に有効活用し、定着をはかって行きたいと思っております。