
ホスト国のため予選免除



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フランスがW杯の舞台に立つのは、86年メキシコ大会以来、実に12年ぶりのこととなる。当時はプラティニ中心のチームで優勝を狙ったが(結局は3位に終わった)、今回は地元開催というアドバンテージを受け、本格的に優勝を狙う。
その戦力は申し分ない。まずGKは、これまで守護神として活躍してきたラマの薬物使用が発覚して以来、バルテズが完全にレギュラーの座を獲得。積極的な飛び出しには定評があり心配はない。
DFは今大会で1、2を争うほどの充実ぶり。基本的には4−4−2(最近は3−5−2に傾きつつある)で、センターはデサイーとベテランのブラン、そして右はテユラムで確定。周囲からはテユラムのセンターバック論もあるが、シャケ監督の方針は揺るぎない。左サイドはサンプドーリアのレグルが有力。ただし最近の3バックシステムの場合は、プランがセンター、右にテユラム、左にデサイーというかたちをとる。
伝統的に優秀なタレントを輩出している中盤は、今回も健在。守備的なデシャンと攻撃的なジダヌが2本柱で、残る2席は熾烈な争い。今のところボゴシアン、バがライバルを引き離している。そして問題のFWは、ジョルカエフがまず固定。あとはデュガリー、ピレス、ギヴァルシュ、トレゼゲ、モヒリスらが候補となる。

■FEDERATION FRANCAISE
DE FOOTBALL.
[住所] 60 bis Avenue d'lena,
75783 Paris cedex 16
[設立] 1919年
■ワールドカップ
10回目
(1930、1934、1938、1954、
1958、1966、1978、1982、
1986、1998)
優勝なし |

Zinedine ZIDANE
ジヌディン・ジダヌ●MF
大会きってのスター選手はフランス地元優勝の鍵を握るファンタジスタ
ロナウドと並ぶ今大会の主役候補。プラティニの系譜を継ぐ選手として評価は高いが、プラティニよりもより現代的なプレースタイルを特徴とする。つまり、ファンタジー溢れるドリブルやパスはプラティニに共通するが、ジダヌの場合は90分間クラウンドー杯走り回る体力と強さを兼ね備えているのが強み。特にユヴェントスに移籍してからのジダヌは、組織サッカーのノウハウを完全に消化し、犠牲的なチームプレーも出来るようになったのも大きい。代表では似たタイプだがより攻撃的なジョルカエフと絶妙のコンビプレーを見せ、数々のゴールを生み出す。

Aime JAQUET
エメ・ジヤケ
選手時代はサンテティエンヌで5度の優勝を経験するなど輝かしい成績を収めているが、指導者になってからも順調に日向の道を歩み続けている。代表監督に就任したのは94年。地区予選敗退を喫した前任のウリエの後を継ぎ、その後無敗の快進撃を続けた。シャケ最大の功績は、カントナ、ジノラ、パパンの時代に終止符を打ち、ジダヌ、デシャンを中心とするチームに変更して世代交代を成功させたこと。今回は地元での開催で、悲願の優勝を目指す。 |