
[ヨーロッパ・グループ9]
10試合6勝4分0敗(勝ち点22)
96・10・9 対アルメニア ○1-5
96・11・9 対北アイルランド △1-1
96・12・14 対ポルトガル △0-0
97・4・2 対アルバニア ○2-3
97・4・30 対ウクライナ ○2-0
97・6・7 対ウクライナ △0-0
97・8・20 対北アイルランド ○1-3
97・9・6 対ポルトガル △1-1
97・9・10 対アルメニア ○4-0
97・10・11 対アルバニア ○4-3



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大舞台での強さという意味では、ドイツに勝るチームは存在しないだろう。独特の愛国心が育んだ誇り高いゲルマン魂は、逆境においてこそ真価を発揮する。スロースターターだが、粘り強く、尻上がりに調子を上げていく伝統は今もなお、確実に現在のチームにも受け継がれている。
伝統的な堅守も健在だ。ゴールMice を守るケプケとカーンは、どちらも甲乙つけ難い実力と安定感を持つ。しかし、その前を守る最終ラインはいまだメンバーを固定できていない。ベテランと新顔の混合体制となるが、出場がほぼ絶望的なザマーの穴を埋めるのは現地点ではトーンが最も有力だ。また、中盤はフォクツが最も頭を痛めるところで、予選で試した攻撃的MFを2枚にして守備的MFを1枚にする布陣は、ディフェンスに負担がかかり過ぎカウンターアタックに対する脆さを露呈した。そこで若干の修正を加えたのが、後ろに進境著しいハマンとイェレミースを据え、その前にヘスラーあるいはメラーを置くという布陣だ。そして、クリンスマンの衰えが指摘されるツートップについては、様々な組み合わせが考えられるが、現時点での最有力候補はキルシュテンとビエルホフ。キルシュテンは今シーズン絶好調で、ビエルホフは高さがあり、調子に波がないことが評価の対象になったようだ。

■DEUTSCHER
FUSSBALL BUND
[住所] Otto-Fleck-Schneise 6,
Postfach 710405,
60528, Frankfurt am Main
[設立] 1900年
■ワールドカップ
14回目
(1934、1938、1954、1958、
1962、1966、1970、1974、
1978、1982、1986、1990、
1994、1998) |

Oliver BIERHOFF
オリヴァー・ビエルホフ●FW
強さと高さ、そして驚異の集中力でドイツの攻撃を担うキーマン
彼の特長は大舞台での強さ、クールでメンタル・タフネスに優れているところ。191cmの身長を生かした打点の高いヘディングとポストプレー、長身に似合わぬ細やかなボールタッチとスピード。これらの高いスキルももちろん魅力だが、何より重要な場面で決定的な仕事ができる勝負強さ、これがビエルホフ最大の持ち味だろう。また落ち着いた性格からかプレーにあまり好不調の波がないのも強みだ。代表ではこれまでスーパーサブ的な役割が多かったが、クリンスマンの衰えや、他の選手たちの伸び悩みにより、現在、FWのイレギュラー候補ナンバーワン。

Berti VOGTS
ベルティ・フォクツ
現役時代はボルシアMG、西ドイツ代表で多くの栄光に浴した70年代を代表する名DF。特に74年W杯の決勝でオランダのクライフを抑えきったプレーは語り草で、西ドイツの優勝に大きく貢献した。90年W杯優勝後、勇退したベッケンバウアーに代わって代表監督に就任。ユーロ92年、94年アメリカW杯とビッグトーナメントで続けて敗退したが、ユーロ96では安定した戦いぶりで統一ドイツに初タイトルをもたらした。厳格な性格から堅実かつ慎重な采配が特徴。 |