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ルシオール開発ストーリー Optical high-definition transmission systems  LW-HDW1
実際の担当者が、開発の目標、問題点の克服、今後の展望などを語ります。
製品トップ 主な機能 ワイヤレス映像伝送方式の比較 開発ストーリー
 
1、開発にあたっての目標は?
技術システム 広橋主幹研究員
 
 
ハード面ではPDP等の大画面薄型ディスプレーの普及、ソフト面では地上波デジタル放送の開始、ハイビジョンソースの拡充等によってスタイリッシュな家庭視聴環境を求める要求が高まりつつある中、接続コードの束縛から開放し、レイアウトフリーなAV機器の配置を可能とする高品位ワイヤレス伝送手段が求められました。そんな要求に答えられるワイヤレス手段として開発したのがルシオールです。
開発にあたっての第1目標は画質劣化を生じないワイヤレス伝送方式の実現でした。これについては非圧縮映像信号を光無線により伝送することにより達成しました。非圧縮映像の伝送信号は1.5Gbpsという極めて広帯域な信号であることから、光送信にレーザービームを用いる必要があり、目に対する安全性確保をポイントに開発を行いました。
第2の目標は誰にでも容易に使える簡単設置性の確保でした。光ワイヤレス機器の設置にあたっては送信ビームを正確に受信機に当てるのみでなく、受信機も送信機の方向に向ける必要があるため、送信機、受信機を簡単に対向設置できる技術の開発を行いました。
  2、問題点を解決するにあたってのどう取り組みをしてきたのか?
  目に対する安全性確保のために、アイセーフ光学系を開発し採用しました。開発したアイセーフ光学系は点光源であるレーザーを面光源に変換した後ビーム径を太くして送信します。その結果、目に直接ビームが入射しても網膜上に光がフォーカスすることが無くなり、眼鏡等如何なる光学手段を介して送信光が目に入っても全く安全なレベルでの伝送が可能となりました。
簡単設置性確保のために、送信機については自動光軸調整機能を、受信機についてはOSD表示機能による簡単手合わせ機能を開発しました。前者はアクチエーターによる転回機構により自動的に送信機の送信ビームを受信機に当てる動作を行います。
初期設置の簡易性はもちろんですが、ラック上等に設置された送信機が掃除で動かされたとしても自動的に復帰が可能です。後者は受信機が向くべき方向の指示をディスプレー上に矢印で表示する機能で、方向合わせを表示を見ながら簡単に行うことを可能としました。
その他、商品開発にあたっては生産設備についても一から構築する必要があり、大変苦労しましたが、関連部署の方々の協力によりなんとか商品発売にこぎつけることができました。
  3、今後はどのようなしていきたいのか?
  今回開発したルシオールはハイビジョン等高品位AVを伝送するには十分なクオリティーを確保できますが、今後PC画像伝送用途への展開においても高速化が必須となります。そのため高速化実現の開発を進めていきたいと思います。一方、伝送機器の小型化、簡易化開発はコスト低減になるとともにAV機器への内蔵等応用範囲の拡大に繋がっていきますので是非開発を進めたいと思います。

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