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![]() ビデオ撮影や 映像作りに関する さまざまな質問にお答えします
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手持ちではズームレンズのワイド側を基本に使うことです。これで揺れがかなり軽減されます。もちろん、カメラの「手ぶれ補正」機能はオンにしてください。 発表会や event の撮影など、手持ちで望遠側を使わざるを得ないときには、何かで体や腕を支えるように心がけてください。壁に寄りかかっても良いし、前の席が空いていれば背もたれに肘を乗せても良いでしょう。
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映像を撮る側は、常に、出来るだけ画面を安定させたいという願望や欲求を持つものです。この思いは大切にしなくてはいけません。安定した画面は、映像作りの基本ですから。 そこで… 手持ちでカメラを安定させるには、まず、カメラを持つ腕や肘を何かで支える方法があります。イスや机など、近くにあるものなら何でも良いでしょう。安定したものに肘をつくだけで、画面の安定度は大きく変わります。 もう一つの方法は、カメラを持っている自分の体を何かで安定させることです。簡単なのは、壁や柱に寄りかかって撮影する方法です。 また、三脚は駄目でも一脚ならOKという場合もあるでしょう。一脚でも、手持ちに比べれば安定度は抜群ですから、一度、トライしてみてはいかがでしょうか。
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運動会のような event のすべてを撮影してしまうと、あとで見るのも辛くなってしまいます。基本は、カメラを持っている自分が興味を惹かれた場面を中心に撮っていけば良いのです。但し、ロングサイズやクローズアップなど、サイズにバリエーションをつけて撮るのを忘れないでください。 また、主役(例えば自分の子供)を意識するばかりに、周りの状況が見えてこないという撮り方もマズイです。一つ言えることは、漫然とカメラを回さないということです。 因みに、 TV Set のドキュメンタリー系番組のロケなどでは、丸一日撮影をして、2時間から3時間分くらいの収録をします。5時間の運動会なら1時間〜1時間半くらいを撮影するつもりで良いでしょう。長時間の撮影になりますから、バッテリーは大容量のものをいつもより多めに準備しましょう。テープも余裕を持って用意してください。 また、運動会のような event の撮影では、「何から始めて、何で終わるのか」をあらかじめ考えておいた方がよいでしょう。流れに任せてしまうと、開会式からの撮影となるのですが、朝、緊張して家を出かける子供の表情から撮り始めても良いのです。一方、ラストも流れに任せて撮っていると後かたづけまで撮ることになりかねません。閉会式で終えるつもりなら、そこでハイアングルからのロングショットを撮っておけば作品のラストカットになります。 「何から始めて、何で終わるのか」を想定して撮影していても、編集で構成を変更しても構いません。例えば、100メートル走のゴールの瞬間をストップモーションにして、ラストカットにしても良いのです。
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遊園地のアトラクションのようなステージを撮る機会は意外と多いものです。学芸会とかピアノやバレエの発表会などです。 こういった『ステージもの』では、カメラポジションを頻繁に変えることが出来ませんから、ズームレンズのワイド側と望遠側をうまく使い分けて、サイズのバリエーションを揃えるように心がけましょう。自分の座席の肘掛けや空席の背もたれなどで腕や肘を支えるようにすれば、望遠側でも安定したカットを撮ることができます。 特に遊園地のアトラクションなど、明確なストーリーが有るものでは、「どこで望遠側を使って寄るか」「どこでワイド側を使って引くか」も大きなポイントになります。「とりあえずステージ全体が写っていれば…」とワイド側のままで撮り続けても、面白い映像にはなりません。 ストーリー的に盛り上がってきたら望遠側で寄り、出演者の動きをパンニングでフォローするのが基本です。オープニングとエンディングではワイド側一杯で引いたサイズ=ロングサイズを撮っておきましょう。ロングサイズは、ビデオ作品のトップカットやラストカットに使いやすいからです。
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海外に限りませんが、旅行にVideo cameraを持って行って、朝から晩まで撮影していると、撮影者自身は旅行を楽しめなくなってしまいます。 ですから、「ここは撮影するぞ!」という場所をあらかじめ決めておくことをお薦めします。そこでは、風景と同行者を撮りまくるつもりで頑張りましょう。他の場所ではメモ撮り感覚で、興味深いものだけを撮っておけばよいでしょう。 食事のシーンなどでは、料理だけを静止画で撮っておいて、編集で動画の中に挿入することを考えても良いでしょう。 列車やバスの中の様子や、車窓の風景などは旅情を高めてくれる重要なカットになります。たくさん撮る必要はありませんが、乗り物に乗ったら、2〜3カットは撮るようにしてください。 外国での撮影に際して、準備すべきこともあります。 国や地域によって、DVテープが手軽に入手できない場合もありますから、テープは余裕を持って用意してください。また、ホテルなどでバッテリーチャージャーを使うために、その国の電源コンセントの形状を確認し、 necessary 場合は、変換アダプターをお持ちください。
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屋内では、カメラが被写体から離れるのが難しく、ロングショットはおろか、フルショットさえも撮れるカメラポジションが見つからないことがあります。これを解決するためのテクニックを紹介しましょう。 まず、部屋の外から室内を撮れるカメラポジションを探すことです。窓の外や軒下から室内の全景を撮るのです。カメラが屋外にあることで、撮っている瞬間は違和感を感じるかも知れませんが、撮れた映像には何の違和感も有りません。注意する点は、画面の手前に入り口や壁が入らないようにすることです。このテクニックは、障子で仕切られた和室などでも応用できます。 もう一つは、俯瞰のカメラポジションを探すことです。狭い空間でも、上から見下ろすことによって、全体を見渡せる場合があります。高い場所が無い時には、カメラを頭上に差し上げるだけでも効果がありますから、一度トライしてみましょう。
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カメラポジションを変えないでズームレンズの機能だけで引いたり、寄ったりすると、変化に乏しい貧弱な映像になってしまいます。 撮影場所の条件によって、ズーミングでしか寄れない場合はやむを得ませんが、「サイズを変えたら、カメラポジションも変える」というのが基本姿勢。「カメラポジションは足で探す」「カット数は足で稼ぐ」と肝に銘じましょう!
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ロングショットと言えば、とにかく「出来るだけ広く」ということが頭に浮かんで、いつもワイド一杯で撮っている方も多いようです。 しかし、ワイド一杯だと無理矢理広く見せているような印象で伝わることがあります。レンズの特性で出る左右の歪みや強調された遠近感が、現実離れした印象を与えるのでしょう。 これを避けるためには、ワイド一杯から少しだけ望遠寄りにして撮ることです。自然な感じのロングショットになります。 但し、ワイド一杯のロングショットが効果的な場合もありますから、状況と自分の好みに合わせて使い分けていきましょう。
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確かにカメラを純粋に客観的な存在と考えて撮影を進めると、ワイドで被写体に寄るのは勇気のある撮影法だし、なかなか上手くいかないことも多いでしょう。 しかし、根本的に考え直して、「カメラは客観的である」という今までの考え方に疑問符をぶつけてみたらどうでしょうか? 撮影しながら被写体に話しかけても一向に構わないのです。そういった撮り方によって、より自然な表情が撮れることもあります。 撮ることだけが撮影ではないのです。被写体とのコミュニケーションも又、撮影の一部なのです。特に、ワイドレンズによる撮影では、撮影中の被写体への語りかけが映像の善し悪しに大きな影響を及ぼすことがあります。
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ビデオの画面は通常、縦:横=3:4の比率で作られています。しかし、実際の風景の中には、この比率では切り取りにくいものがあるのは確かです。 例えば、見通しの良い海岸を思い切り広さを強調して撮ろうとするとき、フィックスでは、どうフレーミングしても難しいものです。 こういう場合に、最も有効なテクニックはパンニングです。左側の海岸線を入れた構図から、右側の海岸線を入れた構図まで、約150度の角度でカメラを振れば、風景の広さが実感できます。レンズはワイド一杯です。この時に注意することは、まず、水平レベルが途中で狂わないようにすることです。水平線が入っているので、少しでも傾くと違和感があります。 パンニングのスピードは、「かなりゆっくり」と考えて良いでしょう。肉眼で風景を眺める場合の5倍から10倍の時間をかけるつもりで間違いありません。スピードが途中で変化しても気持ちが悪いものです。一定のスピードでスムーズにパンニングしましょう。 足場の決め方にもコツがあります。基本は、パンニングのエンドで自然な体勢になれることです。最後で無理をすると構図が乱れます。逆に、パンニングのトップでは、多少無理な姿勢でも頑張らなくてはいけません。
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確かに、プロの世界では「寄り(クローズアップ系)で4秒から5秒」「引き(ロングショットやフルショット)で5秒から6秒」と言われています。しかし、これはフィックスで風景や静物を撮っている場合のことです。 同じ構図であっても、人物が画面の中で動く場合には、その動き合わせてカットを necessary 長さだけ使用します。編集時にカットを切るタイミングは、フレームインやフレームアウト、構図内での人物の大きさや位置などによって決めます。手持ちの移動撮影などでは、ワンカットが30秒以上になることもあります。
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季節感を表現するには、まず、自然の中にその季節ならではのものを発見することです。春先なら梅・桃・桜などの花が一番でしょう。秋なら、紅葉や赤く色づいた柿などに注目しましょう。 季節感を見いだすときに、一つ意識したいのは、『走り』と『名残』です。本格的な季節の前に登場する『走り』を映像化することで、実際の季節よりも先行して、季節感を表現することが出来ます。 梅のつぼみなどは典型的な走りの題材です。一方、『名残』も次の季節への期待感を膨らませるという意味で有効です。春先ならば、残雪です。名残雪という言葉があるように、春の訪れを表現する格好の題材です。 『走り』と『名残』は日本人独特の季節感覚です。懐石料理では、『走り』の食材と『名残』の食材を上手に使って季節を表現し、その移ろいを喜びをもって感じ取ろうとします。四季の豊かな日本に生きるものの特権として、季節の『走り』と『名残』を生かした映像作りにチャレンジしたいものです。
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