日本ビクター（株）は、LAN回線を利用して、広域放送システムや多地点放送システムの構築を実現する業務用IP Audio ユニット「PN-AP100」を発売します。本機は、大型施設の多元・多棟放送システムや駅舎、高速道路料金所などの拠点間の音声連絡システムを構築するとともに、館内放送の省線化を図り、施設の増築やレイアウト変更などにも柔軟に対応します。

^{＊IP Audio ユニットとは、LAN回線でアナログ音声信号を送受信できるように、各種プロトコルに対応したデータに変換するエンコード機能と、データをアナログ信号に変換するデコード機能を有するユニットです。}

[Japan Victor Co., Ltd. は、株式会社ケンウッドとの経営統合にともない、2008年10月1日付で株式移転の方法により設立された共同持株会社「JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社」の100％子会社となりました。 ]

品名	型名	希望小売価格（税込）	発売日
業務用IP Audio ユニット	PN-AP100	オープン価格	5月29日

本機は、入･出力両方のユニットとして使用できます。入力ユニットとして設定した場合、LAN回線を使用して、1台で2系統の Audio 信号と13接点信号を送り、1接点信号を出力できます。また、出力ユニットとした場合は、LAN回線を通じて1台で4系統の Audio 信号と13接点信号を出力し、1接点信号を送ることができます。

48kHzのサンプリング周波数の採用と当社独自の圧縮方式により、CD並みの高音質を実現。また、遅延時間最大100msec【FEC OFF時】のリアルタイム性を確保します。

^{＊FEC（Forward Error Correction）：前方誤り修正。デジタルデータ転送における誤り制御方式のひとつで、再送信することなく、一定のデータ誤り訂正が可能。}

設定用パソコンによりLAN上の本機の動作状態を一括管理。緊急時にも素早いメンテナンスが可能です。

EIA規格1U（44mm）の高さで、幅はハーフサイズ（185mm）のコンパクト設計を実現。別売りのブラケット使用により、ラックへのマウントにも対応しています。

　現在、インターネットの普及により、音楽、映像を含むすべての情報が、IPネットワークを通して高速かつ広範囲に伝送され、それぞれのシステムの共存や連携が可能になっています。それにともない、すでに鉄道や高速道路などでは、本部と各拠点との音声連絡網として専用のIPネットワークが導入され始めています。
　一方、工場や大型商業店舗、地域再開発にともなって建設された施設などで使用される業務放送設備はこれまで、一般的にメタル配線によるアナログ伝送で構成されていました。近年、このような大型施設も大規模化が進み、より広域に、多地点に対してエリアごとの放送が必要となっていますが、従来のシステムでは大量のメタル配線を有するため、その省線化を望む声も多く聞かれます。
　そこで当社は、LAN回線の使用により大幅な省線化を図るとともに、広範囲かつ多地点への業務放送を実現する業務用IP Audio ユニット「PN-AP100」を発売します。本機は、LAN 回線を使用して最大16入力×32出力/同時4元の多元放送を実現します。

Audio 入力	2 回路、不平衡、RCA ピン、基準-10dBs（0dBs=0.775V） 入力インピーダンス：10k Ω以上
Audio 出力	4 回路、不平衡、RCA ピン、基準-10dBs（0dBs=0.775V）
周波数特性	20Hz 〜 20kHz
ネットワークI/F	RJ-45 × 1、100BASE-TX、FULL-Duplex、Auto Negotiation 対応
制御端子	RS-232C：D-Sub 9pin（オス）× 1（SERVICE 専用） RS-485：プッシュターミナル2pin（オス）× 1（拡張用）
接点入力	入力ユニット時：13、出力ユニット時：1（無電圧メイク接点入力）
接点出力	入力ユニット時：1、出力ユニット時：13（オープンコレクタ出力）
プロトコル	HTTP、RTP、FTP
音声フォーマット	サンプリング：48kHz 16bit、圧縮方式：独自SB-ADPCM
電源	DC5V、1.5A（専用AC アダプター使用）
外形寸法	幅185mm ×高さ44mm ×奥行189mm（フット、端子部は含まず）
質量	1.1kg
付属品	AC アダプタ−、電源コード（2m）
ラックマウント金具（別売り）	1 台の場合：「VN-BK10」、2 台の場合：「VN-BK11」
仕上げ	ライトグレー焼付け塗装（マンセル3Y6/0.6 近似、日塗工DN-65 近似）