開催日時 |
2007年6月30日(土) 14:00〜17:30 |
会 場 |
VICTOR 新橋ビル 地下ホール |
講 師 |
佐藤博昭氏 (TVF審査委員) |

「自己・家族を描く」

TVFビデオワークショップは、TVF入賞作品アーカイブの中からテーマに分けて作品をピックアップし、作品の狙いと表現との関係をより深く学べる場です。「作品づくりで悩んでいる」、「映像や表現についてより深く知りたい」など、作品のレベルアップを目指している観客の皆さんと一緒に、見ることから作ることへ、参加して発言する交流の場を広げていきたいと考えています。

6月30日(土)、東京・新橋 VICTOR ビルの地下ホールで、過去のTVF入賞作品アーカイブを使って、作品づくりのポイントを深く分かりやすく学べる「TVF市民ビデオワークショップ」を開催しました。
↑お集まりいただいた参加者のみなさん
「自己・家族を描く」には4つのスタイルがある

TVFの審査委員であり、セミナー等でも丁寧な作品解説を繰り広げるビデオ作家・佐藤博昭氏が講師を勤め、テーマ「自己・家族を描く」を取り上げました。
自分自身や家族などを描く作品は、TVF作品のテーマとしてもお馴染みです。それらの作品は、私自身の心情を映像にのせて表現した「私小説・セルフポートレイト作品」、私の視点から家族の有様を描いた「家族小説・ドラマ作品」、私の問題意識をドキュメンタリーとして綴った「記録・ジャーナリズム作品」、アニメーションや映像効果を駆使して私を捉え直す「映像表現作品」の4つのスタイルに分けられます。
会場で上映した作品には、家族や飼い犬との交流を描きながら、同時に共働きや老人介護などに関する問題提起をした、内田リツ子さんの『共働き』と川島邦枝さんの『要介護』。作者自身による軽妙なナレーションで、4人の孫たちへの思いを綴った真木世之さんの『四人の孫と私の思い』。小学校の教師として、教育現場が抱える問題を告発した湯本雅典さんの『学校を辞めます』。小学校の娘と沢登りをしながら、娘の成長を捉えた植竹豊文さんの『明衣の沢登り』。これらは、それぞれに異なるテーマ、異なる手法で「自己・家族」を描いています。
作者自ら作品制作のポイント、エピソードを会場で披露

上映した5作品について、作品づくりのポイントを解説するとともに、作品を制作した作者を会場にお招きして、作品の狙いや撮影エピソードなど、TVFワークショップならではの"作品づくりの肝を作者自ら披露”していただきました。

参加者のみなさんからは、以下のような感想をいただき、作品づくりの意欲をかきたてているようでした。
- 身近なテーマなだけに、自分にもつくれると思った
- 描き方、表現が幾つもわかったので作品づくりに役立てたい
- 作者自らの説明に、抱いていた疑問の答えが見つかった

なお、第2回目は8月4日(土)、「人と生きざまを描く」をテーマに、今回と同様に新橋 VICTOR ビルの地下ホールにて開催します。次回もゲストをお招きできるよう交渉しております。