「至誠」「質実剛健」「自治進取」を建学精神に、知育・徳育・体育の調和を図り、活力に満ちた人材の育成を目指して、1905(明治38)年に創設された仙台育英学園様は、その建学精神にふさわしく、この100年余の間に、文武に秀でた数多くの同窓生を世の中に送り出してきました。
平成18年度大学入試 東大選抜クラスから東大現役合格者3名を出すなど、同学園高等学校では、大学進学に向けて最高の環境を整えるべく、環境整備に対しては並々ならぬ努力がなされてきました。
2007(平成19)年度の大学入試に対しては、入試センターの「英語リスニング試験」対策の一環として、全国の高等学校では初めてといえる画期的な環境整備が行われました。
それは、大学入試センターで実際に使われているプレーヤーと限りなく近い形のICプレーヤーTA-EN01を800台導入されたことです。その結果、「英語リスニング試験」の練習に大きな効果が上がっています。
2006年1月の大学入試センター試験から、英語の試験200点満点とは別にリスニングテスト50点満点が付加されるようになりました。そのために、試験会場では、個別音源機器を各受験者に一台ずつ配布して試験が行われることになりました。
そこで当校においても、まったく同じ環境下での模擬試験を行わないといけないということになり、さまざまな対策を試みました。校内放送設備や、ポータブルCDプレーヤーを使ったりとしてみましたが、リスニング環境に個人差が出たりなど、平等に聞くことができないということがわかり、こうした方法では対応は無理だと判断し、もっといい方法がないかとアンテナを張り巡らせていました。
今年に入ってから、ある教育機関関係者から、「ビクターに、実際の大学入試センター試験のときに使われている機器とほとんど同じものがある。」という耳寄りな情報を得て、早速、ビクターにデモをしてもらった結果、「これならいける」との結論に達し、導入を決めました。
導入に当たっては、(1)機器そのものが、本番の入試試験会場で使われるものと、同レベルのものであること、(2)機器のコストが、リーズナブルであること、(3)機器や保守に信頼性があること……この3つを、大きなポイントとしてあげました。幸いに、ビクターの機器は、こうした条件をクリアしてくれました。
11月9日に行った校内模擬試験においては、まったく問題なく、実施することができ、学校側も、学生側も満足すべき結果を得ることができました。これで、1月の入試では、学生たちは戸惑うこともなく、スムーズにリスニング試験で好成績を上げることができると思います。
また、当校ではこの結果をみて、大学入試センター試験にだけではなくて、中学生の当校への高校入試試験においても、このICプレーヤーを使っていくなど、いろいろと各方面に反映させていきたいと考えています。