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今年でちょうど10年目を迎えたJVCパリ・ジャズフェスティバル。延べ11,000人ものファンが、会場となったパリ中心部のコンサートホールやジャズクラブにつめかけ、10周年を祝いました。1991年から1996年までは、パリ郊外にある科学産業都市ラ・ビレットを会場としていましたが、1997年に光の都パリの中心部に移って以来、オランピア、サル・プレイエル、オペラ・コミック、エリゼ・モンマルトルをはじめ、パリっ子ご用達のナイトクラブなど、数々の世界的に有名なシアターで演奏されてきました。
チケット完売のコンサート続出となった今年のJVCパリ・ジャズフェスティバルは、色とりどりの音楽で満ち溢れたものとなりました。2夜にかけて興奮の渦に巻き込まれたラ・シガールで主役となったのは、ブランフォード・マルサリスとケニー・ギャレット。実力で"ジャズ・ジャイアント”と呼ばれるまで登りつめた、かつての若きミュージシャンたちは、伝統的なジャズを守りつつ、新たな高みへと挑む姿も見せてくれました。
パリの歓楽街ピガール地区にある、19世紀に建てられた趣のあるシアターでのライブで、観客は連夜の貴重な体験を満喫することとなりました。
ニューモーニングに魔法のような一瞬が訪れたのは、シカゴ出身のボーカリスト、カート・エリングと彼のトリオのパワフルなセットがほとんど終わりかけた時でした。
ベテラン・シンガーのシーラ・ジョーダンが突如ステージに加わったのです。会場を埋め尽くした観客は、二人のスキャットを駆使した斬新なフィナーレを心から楽しみました。