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Home  >  Technical information  > 技術者インタビュー > D-ILA(デバイス)

 Technical information

技術者インタビュー

技術者インタビュー〜D-ILA編(デバイス)〜
技術開発本部 コア技術開発センターデバイスユニット タスクリーダー 中野淳     
技術開発本部 コア技術開発センターデバイスユニット タスクリーダー 中野淳

VICTOR ・JVCが独自に開発した、反射型液晶デバイス「D-ILA」。高輝度と高精細化の両立が図れるprojector用マイクロディスプレイデバイスとして注目されている反射型液晶素子‘LCOS’(Liquid Crystal on Silicon)の代表的なモデルです。
このD-ILAの開発に携わっている技術開発本部コア技術開発センター中野淳にインタビューしました。
(このインタビューは2005年3月に行ったものです。)


●まず、D-ILAについて簡単に説明してもらえますか?

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フロントprojectorやリアprojection tvの映像を表示する基幹部品で、高解像度と高輝度を実現できるデバイスです。
D-ILAデバイスとは半導体上に液晶を垂直に並べた構造で、入力信号に応じた電圧を加えることで液晶を変化させ、映像を表現する、反射型液晶デバイスです。


●これまでの流れ

現在のD-ILAの原型は、1992年のILA方式の開発にさかのぼります。
ILA(Image Light Amplifier)は、暗い光で書込み、明るい光で読み出す(空間光増幅作用)方式で、高輝度・高解像度を両立させることが可能であり、大画面投射用projectorの代表的な方式として支持されてきました。 そのILA方式では数インチのCRT(ブラウン管)の光によって書き込みをおこなっていましたが、直接電気的に信号を書き込むことにより小型化・軽量化・低価格化を可能にしたものがD-ILA(Direct-drive Image Light Amplifier)です。


●D-ILAの強み、特長は何ですか?

まず、現在フロントprojectorやリアprojection tvの映像を表示する基幹部品は、3つの方式が主流になっています。
反射型液晶方式、透過型液晶方式、マイクロミラー方式の3つです。
このうち、D-ILAは反射型液晶方式にあたります。


そのD-ILAには3つ大きな特長があります。
まず1つ目は、駆動回路や信号線を光の経路上に置く必要がなく光の利用効率が高いという点です。高精細化のために画素を細かくしていきますが、画素が細かくなれば、それだけ画素と画素の間隔(ギャップ)面積が増えます。

反射型液晶方式
D-ILAイメージ
画素面で入射光を反射する際に透過する垂直配向液晶の偏光の程度により階調を制御する方式
透過型液晶方式
LCDイメージ
ランプからの光がLCD パネルを透過し、液晶の偏光の程度で階調を制御し、レンズで拡大する方式
マイクロミラー方式
DLPイメージ
マイクロミラーの角度を高速振動させ光を制御するデバイスを採用した方式

D-ILAデバイス拡大図
0.35μmの極細ピクセルギャップ

このギャップを極細にすることで、D-ILAはつなぎ目のない滑らかな高精細映像を実現しています。ギャップが極細ということは開口率が高く、光の利用効率も高くなります。
つまり、明るいということです。


2つ目にコントラスト比が高く黒の階調性に優れていることがあげられます。暗い画像でもディテールまで忠実に再現することができます。
特に艶のある黒の表現力は、市場でも高い評価をいただいています。
そして、3つ目が高速応答性があり動画再生に適している点です。


●開発にいたる経緯は?

高輝度、高精細な大画面投射projectorが必要とされていたことからですね。

起源であるILAは、 event の大画面上映や大規模な Control システムなど、大画面ニーズのあったさまざまなところで使われました。そのニーズにもっと広く対応するために小型化・軽量化・低価格化が可能なD-ILAを開発しました。


●特にこだわったところはどこですか?

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一番は、やはり映像へのこだわりですね。感動していただける映像を実現するために、企画から製造にいたるまで一切妥協しません。

このD-ILAの製造工程はかなり微細なものになりますので、小さな部分にも様々なこだわりが散りばめられています。 例えば、半導体上に垂直に並べる液晶ですが、実は厳密には90度ではなく、微妙に傾けているのです。 この角度によって、液晶の変化を一定にし、安定した映像を実現しています。

さらに、このD-ILAデバイスの実力を100%引き出す光学系の技術や、 VICTOR 独自の画づくりのノウハウを結集し、高輝度・高精細projectorやprojection tvとして商品化しているのです。


●苦労した点はどこですか?

苦労の連続でしたね。 最初のころは、液晶デバイスをどうやって作るんだ?というところからスタートし、失敗に失敗を重ねました。 なにせ、技術陣が生産工程、品質工程の全てをやらねばならなかったのです。技術陣から見たとき、生産プロセス、品質プロセスの確立は、未知の世界でした。しかし、徐々に生産現場のプロ、品質管理のプロが集まり、現在では、それらのノウハウが蓄積されて、当社独自のプロセス技術を確立しました。このD-ILAデバイスの製造は、1mmの1/1000というサイズのゴミが入ってしまっても問題になってしまうような、ものすごく繊細な作業が要求されます。さらに、そのまた1/1000の液晶分子を規則正しく配置しなければならないのですから、まさに熟練の技です。生産技術の研究から、製造技術、品質管理などそれぞれの得意分野を活かし、一体となって作り上げた努力の結晶です。

反射型液晶デバイスは理論的には高画質化しやすく、大画面ディスプレイデバイスとして期待されていますが、安定して量産するのが大変困難です。これは、この生産プロセスに非常に高いノウハウが必要だからであり、今では、かつて一番苦労したこの生産プロセスが、 VICTOR のD-ILAを支えていると言っても過言ではありません。


●最後に一言

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私たちのこだわりは、「感動を提案する」という言葉に集約されていると思います。 「キレイだ」「すごい!」と言って見とれてしまうような映像、鳥肌が立つような映像を再現できる、高精細で高画質なディスプレイを提供するために、毎日一生懸命努力しつづけています。

心から素直に感動していただける映像。窓と間違えて画面に映った人に声をかけてしまうような、本物と見分けがつかないようなそんな究極のディスプレイを作るのが夢ですね。




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